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中国山地幻視行~深入山のショウブ [中国山地幻視行]

中国山地幻視行~深入山のショウブ

 

 山を下り、休憩所でアイスクリームをなめていると「山野草の季節になりましたね」と、店番の女性から声をかけられた。「この山は種類が多いですからね」と答えた。

 名も知れぬ小さな花を見に、暑いさなか深入山(1153㍍)に来た。そんな楽しみでもなければ、木陰などない山道を歩く気にはならない。

 緑は濃かった。巨木に「南登山道」と刻まれた標識のそばに「熊出没注意 危険」の看板。気温32度。ウツボグサが足元に咲いていた。房状の白い花はオカトラノオであろう。山道の両側にはキキョウも咲くはずだが、早かったようだ。高度を上げると、ササユリとナデシコが目立ち始めた。8合目あたりから頂上にかけてマツムシソウが見られるはずだが、さすがにこれも早かった。あと1カ月待って、もう一度来てみようか。

 山頂で飯を食っていると、紫の濃い花が目についた。花弁の中央に黄色の筋。ノハナショウブであろう。先に書いたように、この山には日陰がなく、湿地もない。アヤメ科の花は池のほとりなどに咲く印象がある。こんなところで見るとは、意外だった。草原を探すと、数輪がかたまって咲いていた。

 暑さのため、そこそこに山を下りた。林道を迂回するルートを取った。途中のあずまやのあたり、路傍にキキョウを見つけた。キキョウは結局、この一輪だけだった。

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控えめに「熊注意」の看板。それにしても立派な「登山口」の標識

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むせかえるような緑

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山頂が見えてきた

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はるか下にあずまや。下山路はあの小屋を経由した

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山頂についたころ、雲行きがあやしくなった

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ウツボグサ

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オカトラノオ

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ササユリ

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ナデシコ

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ノハナショウブ

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一輪だけ咲いていたキキョウ

中国山地幻視行~岩陰の花・大峰山 [中国山地幻視行]

中国山地幻視行~岩陰の花・大峰山

 

 最後の急登にかかって階段状の山道に足を踏み出したとき、頭上の木々がざわっと鳴った。かすかな風である。やれやれ、ありがたいと思った。

 7月3日。「きょうは今年最高の暑さになるでしょう」という天気予報を聞きながら大峰山(1040㍍)に向かった。平地は既に30度を超しているだろう。ここは標高があるうえ木陰なので2627度ぐらいだ。それでも暑くはある。涼しくはない。風が救いである。

 山頂は誰もいなかった。この暑さを予感して避けたのだろうか。条件さえ良ければ広島湾、山口、島根の山々まで望めるのだが、この日は霞がかかって見晴るかすことはできなかった。その代わり、山の木々は鮮烈といっていい緑だった。

 山頂の岩陰、細い隙間に黄色の小さな花があった。キリンソウであろうか。手を伸ばしたが届かず、望遠レンズでやっとカメラに収めた。ほかに花はなかった。登山口でアジサイが目についた程度であった。

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頭上の木々が風で揺れた

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急登の階段が続く

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ストックの先は山口方面

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鮮やかな緑

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西大峰方面を望む

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岩陰の花。キリンソウであろうか

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登山口近くのアジサイ