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中国山地幻視行~春うらら・大峰山 [中国山地幻視行]

中国山地幻視行~春うらら・大峰山

  「うらら」は「麗」と書く。手元の辞書によれば、空が晴れて、太陽が明るく照っているようす。春の日をいう場合が多い―とある。3月19日、3連休の真ん中のこの日は、この言葉通りの一日だった。
 午前9時ごろ、広島市の近郊、大峰山(1050㍍)のふもとの駐車場に車を入れた。かつては分校のグラウンドであったが廃校となり長く放置されて雑木に覆われた。地元の人たちが整備して、立派な駐車場となった。
 男女一組の先客がいた。身支度を整えていると、続々と人が来る。まず女性のグループ。笑顔であいさつを交わす。続いてマイクロバス。降りてきたのは10人ほど。こちらは一人なので準備が整い次第、出発した。まず、別荘地帯の舗装された急坂を登る。いつもながら、楽しい道ではない。味気ない上に、結構な急斜面だからだ。息が切れてきたころ、カメラの携行を忘れたことに気づき、引き返した。おかげで、先ほどのマイクロバスの一行に追い越されてしまった。
 頂上に着いたころ、団体はもういなかった。どうやら、尾根伝いに行ける西大峰へと踵を返したらしい。女性3、4人のグループは頂上の大岩に陣取っていた。ザックに下げた温度計を見ると、気温20度。大岩の上からは360度の展望が楽しめるのだが、この日は春霞のため、遠くの山々は霞んでしまっていた。いつもはよく見える広島湾も、ベールの向こうである。北へ目を転じると、辛うじて恐羅漢山のスキー場のゲレンデと、その右隣り(北東)の砥石郷山が確認できた。そこからずっと左(西)に目を転じると、吉和冠の特徴ある不等辺三角形の山容も判別できた。その左(西)は広島・山口県境の羅漢山だろう。
 山を下り、車を走らせていると道路脇に季節遅れの白梅が咲いていた。麗らかな春の日に輝いているように見えた。

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北側斜面には残雪

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西大峰への尾根

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広島湾は霞んで見えない

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恐羅漢のゲレンデが見える。その右奥は砥石郷山

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雲一つない青空

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季節遅れ、梅ほころぶ


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